目次
電磁接触器とは
電磁接触器とはいわゆるスイッチのことであり、マグネットスイッチとも言われています。
電磁接触器は主に制御回路を組むときに登場するもので制御盤という操作盤の中に入っています。
上記でも解説している通りスイッチですので電磁接触器の役割は電源と負荷(モーターや大型機械設備といったもの)を接続した際、その間にスイッチの役目となる電磁接触器を設けて電気の入り切りを行うのが役目となります。
この入り切りを行う部分は電磁接触器にある主接点という部分で電気を入れたり断ったりします。
この主接点の他に電磁接触器には補助接点という接点もあります。
この補助接点は負荷に対して操作を行うための接点となり、主接点のように負荷の働きを促したり断ったりするものではありません。
ここまでのまとめとして電磁接触器には
1.負荷の入り切りを行う主接点
2.負荷の操作を行う補助接点
の2つがあることがわかりました。
また、電磁接触器にかかる電流の量というのが各電磁接触器の種類よって異なります。
その理由としてモーターや大型設備などの仕事量によって電流量が異なってくるからです。
電流量が大きくなればそれ以上に見合った電磁接触器を選定しなければなりません。
これはざっくりとした例になってしまいますが、もしも、負荷となるモーターの必要な電流量が1として電磁接触器が許容できる電流量が0.9では電磁接触器はモーターを安全に停止させることはできず火災などにつながるおそれがあります。
なので、電磁接触器はラインナップがいくつかあり、許容となる電流値が異なります。
電磁接触器のスペックの選定をしっかり行わないと事故につながる恐れがあります。
実際、楽天やAmazonで売られている電磁接触器を例に取ると下記のようになります↓
上記2つのリンクの仕様からわかる通り、上の電磁接触器は
●代表定格11A(AC3級 AC200V級) ●主接点:3a接点 20A ●補助接点:1接点 10A
なのに対し、下の電磁接触器は
●代表定格26A(AC3級 AC200V級) ●主接点:3a接点 32A ●補助接点:標準2a2b接点 10A
このように電磁接触器といっても電流値が異なります。
もしも電路を25Aで流れている場合、上の電磁接触器を選定すると主接点が20Aなため、電気が遮断されてしまいます。なので下の主接点が32Aのものを選定すれば電気が遮断されず、32A を超えるまで安全に使用することができます。
電磁開閉器とは
電磁開閉器とは電磁接触器とサーマルリレーが合わさったものが電磁開閉器となります。
つまり↓
電磁接触器 + サーマルリレー = 電磁開閉器
となります。
電磁接触器は上記で解説しましたがサーマルリレーとはなんなのでしょうか?
サーマルリレーとは要するに過電流遮断器(配線用遮断器やヒューズ)の役割をします。
配線用遮断器などについては下記の記事でも解説していますのでこちらもご覧ください。↓
(なんじゃそりゃ?、、)
ってなってる人のためにもう少し具体的に説明しますと
サーマルリレーは電源と負荷の間に普段通りある一定の電流量が流れていたところに突然!一定より大変多くの電流量が流れてしまった時に認知してくれる役割を持っています。
多くの電流量が流れていると知ったサーマルリレーはすぐさま電磁接触器に電気を断つように言い電気を断たせます。
これが、サーマルリレーの役割です。
つまり、電磁接触器は電気を断つことができるけどどんなときに断って良いかわからないということですね。この「どんなときに断って良いか」を判断するのがサーマルリレーの役割となります。
いわゆる共存ですね^_^
電磁接触器と電磁開閉器の違い
電磁接触器と電磁接触器の違いはサーマルリレーがあるかないかです。
上記でもお伝えした通り、電磁接触器だけでは電気を遮断することはできてもいつ遮断して良いかわかりません。そこでサーマルリレーを電磁接触器と組み合わせることでいつ電気を遮断して良いかぎわかります。この電磁接触器とサーマルリレーを合わせたものが電磁開閉器となるのです。
まとめ
・電磁接触器とは
主接点により電気を断つものと補助接点により負荷を操作するもの
・電磁開閉器とは
電磁接触器とサーマルリレーを組み合わせたもの
・電磁接触器と電磁接触器の違い
サーマルリレーがあるかないか。