ここでは電気配管工事について解説をしています。
目次
合成樹脂管工事について
合成樹脂管工事の施設
合成樹脂管には種類があり
・硬質塩化ビニル電線管 (VE管)
・合成樹脂製可とう電線管 (PF管, CD管)
の2種類となっています。
合成樹脂管は, 電気的絶縁性が優れ, また腐食しにくいため, 化学薬品工場や機械工場などにおける配管工事で使用されます。 一方で熱や機械的衝撃には弱く, 管自体に重量がかかる場合は防護措置を施す必要があります。
VE管, PF管
VE管とPF管は難燃性の特性があります。展開した場所,や隠ぺい場所等の場所で施設ができます。 PF管は外力を加えることによりたわむ性質(可とう性という)があります。 また、VE管を曲げる際はトーチランプを使った熱処理が必要になってきます。
【VE管】
CD管
CD管は可燃性で、可とう性のある電線管です。 自己消火性がないため、コンクリートに埋設する必要があります。
合成樹脂管の使用電線及び施設条件
①使用電線はOW線を除く絶縁電線
、より線または直径3.2[mm] 以下の単線
②管内に電線の接続点を設けないこと。
③支持点間の距離> 1.5[m]以下にすること。
④管の曲げ半径rは, 管内径dの6倍以上。
⑤管相互, 管とポックス等との接続の差込み深さは管外径Dの1.2倍以上 (接着剤使用時は0.8倍以上)。
⑥CD管はコンクリート埋設専用とすること
金属管工事について
金属管工事では 薄鋼電線管, 厚鋼電線管、ねじなし電線管を使用する工事となります。 金属管は樹脂管と比べ強度があるため衝撃に強く, 施設場所に関する制限がありません。一般の電気工事においては効率を図るため, ねじ切りの必要がないねじなし電線管と薄鋼電線管が使用されます。
金属管内の電線に電流が流れると磁束が発生します。この磁束によって金属管にうず電流が発生すると, 金属管が過熱したり騒音を発したりします。 これを防止するために,1回路の電線をすべて同じ管に収めて誘導を打ち消し合い, 電磁的平衡が取れるようにします。
単相2線式回路では2線を, 単相3線式回路および三相3線式回路では3線を同一管内に収めます。
金属管工事の使用電線及び施設条件
①使用電線はOW線を除く絶縁電線、より線または直径3.2[mm]以下の単線
②管内に電線の接続点を設けないこと。
③コンクリートに埋め込む管の厚さは1.2[mm]以上にすること。
④金属管の曲げ半径rは,管内径dの6倍以上にすること。
⑤接地工事において使用電圧300 (V)以下:の場合はD種接地工事、使用電圧300(V)超過の場合C種接地工事とする。
⑥接地工事の省略において、使用電圧300 (V以下,管の長さが4(m)以下で,乾燥した場所、及び対地電圧150 (V]以下,管の長さが8[m)以下で,簡易接触防護措置を施す場合, または乾燥した場所では接地工事の省略ができる。
金属可とう電線管工事について
金属製可とう電線管は, 外力によってたわむ性質(可とう性)のある電線管です。この管には一種金属製可とう電線管、二種金属製可とう電線管の2種類があります。
二種金属製可とう電線管工事は金属管工事と同じく施設場所にほとんど制限がありません。 しかし、合成樹脂管と同じく管自体に重量物の圧力や機械的衝撃を受ける可能性のある場所に施設する場合は, 防護措置を講ずる必要があります。
金属可とう電線管工事の使用電線及び施設条件
①使用電線はOW線を除く絶縁電線、より線または直径3.2[mm]以下の単線
②管内に電線の接続点を設けないこと
③管の曲げ半径において曲げ半径rは, 管内径の6倍以上。
④接地工事において使用電圧300[V]以下の場合はD種接地工事、使用電圧300[V超過の場合はC種接地工事
⑤接地工事の省略において、使用電圧300[V]以下, 管の長さが4[m]以下の場合に省略できる。
以上、電気配管工事に関する説明でした。
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