こんにちはmaeです。
今回は宅建士の重要な仕事の一つで重要事項説明書があります。その中でも今回は「追加説明事項」に関して説明していきたいと思います。
目次
追加説明事項には何が書いてある?
そもそも重要事項説明書には大きく分けて2種類の事項に分けることができます。
以下の図に示します。
重要事項説明書には「基本的説明事項」と「追加説明事項」があります。追加説明事項は「未完成物件」、「区分所有建物」の2つの内容が記載されています。
(未完成物件とはその名の通りまだ完成に至っていない建物のことであり、区分所有建物とは分譲マンションを居住、非居住問わず1棟の建物の中を例えば、101号室、102号室のように区分した建物の事を指します。)
未完成物件には何が書かれている?
では未完成物件にはどのような記載がされているのでしょうか?
以下にリストアップしますと
・宅地造成又は建物建築の工事完了時の形状・構造 ・造成工事完了時の宅地に接する道路の幅及び構造 ・建築工事完了時の建物の主要構造部、内装・外装の構造や仕上げ、設備の設置及び構造
が書かれています。
「宅地造成又は建物建築の工事完了時の形状・構造」は具体的に何を指すかというと
「宅地」に関しては
・道路からの高さ ・擁壁 ・階段 ・排水施設 ・井戸等の位置 ・構造
等が記載されており
「建物」に関しては
・鉄筋コンクリート造 ・ブロック造 ・木造 ・屋根の種類 ・階段
等が記載されています。
宅地造成前や建築に関する工事の完了前に関しては、完了時における形状、構造等を国土交通省令で定める事項について、所定の図面を添付して説明する必要があります。
そして宅建士試験を受ける方はここに注意していただきたいのですが、この未完成物件は
「売買」、「交換」、「宅地・建物の貸借」
すべてにおいて記載・説明が必要です。
区分所有建物には何が書かれている?
次に区分所有建物には何が書かれているのでしょうか?
区分所有建物には9つの項目があります。
・敷地利用権の種類・内容 ・共用部分の利用規約 ・専用使用権の規約の定め ・専有部分に関する規約の定め ・修繕積立金 ・管理費用の額 ・管理委託先の氏名・住所 ・費用を減免する規約の定め ・維持修繕の記録
それぞれ見ていきましょう
敷地利用権の種類・内容
敷地の面積や敷地利用権の種類等を記載・説明します。
共用部分の利用規約
集会室等の共用部分に関する規約の定め(その案を含む)があときに記載・説明します
専用使用権の規約の定め
専用駐車場等、特定の人だけにのみ使用できる場合の使用権に関する規約の定め (その案を含む)が有るときに記載・説明します。
専有部分に関する規約の定め
ペット不可やピアノの使用不可、事業用としての利用は不可等の利用を制限する規約の定め(その案を含む)があるときに記載・説明します。
修繕積立金
建物の計画的な維持修繕を行うための積み立てをする旨の規約の定め(その案を含む)があるときに、記載・説明します。
管理費用の額
管理費用の月額、管理組合の滞納額等を記載・説明します。
管理委託先の氏名・住所
管理先の氏名・住所(法人の場合は主たる事務所の所在地、名称・商号)等を記載・説明します。
費用を減免する規約の定め
本来、所有者が払う修繕積立金や管理費用を特定の人だけ減免するための規約の定め(その案を含む)があるときに、記載・説明します。
維持修繕の記録
中古マンションで維持・修繕の実施状況の記録があるときに、記載・説明します。
上記の「案を含む」に赤字をしましたが、この部分は宅建士試験の問題で出る部分なので要注意です!
また、「専有部分に関する規約の定め 」、「管理委託先の氏名・住所 」に関しては
「売買」、「交換」、「建物の貸借」
に記載・説明が必要です。(「宅地の貸借」には記載・説明は必要ありません!)
まとめ
【追加説明事項には何が書いてある?】
未完成物件と区分所有建物が記載されている
【未完成物件には何が書かれている?】
・宅地造成又は建物建築の工事完了時の形状・構造
・造成工事完了時の宅地に接する道路の幅及び構造
・建築工事完了時の建物の主要構造部、内装・外装の構造や仕上げ、設備の設置及び構造
※未完成物件は「売買」、「交換」、「宅地・建物の貸借」すべてに記載・説明が必要
【区分所有建物には何が書かれている?】
・敷地利用権の種類・内容
・共用部分の利用規約
・専用使用権の規約の定め
・専有部分に関する規約の定め
・修繕積立金
・管理費用の額
・管理委託先の氏名・住所
・費用を減免する規約の定め
・維持修繕の記録
※「専有部分に関する規約の定め 」、「管理委託先の氏名・住所」に関しては
「売買」、「交換」、「建物の貸借」に記載・説明が必要(宅地の貸借は不要)