宅建を勉強していたわたしですが、抵当権の勉強をしていると後半の方で「根抵当権」
というとのが出てきます。宅建士試験の中でもあまり日の当たらない根抵当権ですが、一体どういものなのか解説していきます。
目次
根抵当権とは
根抵当権とはどういうものなのか？
についてですが、みなさんは根抵当権がどういものかご存知でしょうか？
例えば、イスを作って販売しているA会社がいたとします。そして、そのイスを作るための部品をB会社が作っていたとします。そしてA会社はB会社からイスの部品をツケで毎月仕入れていたとします。
しかし、B会社からしたら納品する一方でお金が一銭も入ってきません。
A会社は本当に払ってくれるのか不安ですよね？
そこで、B会社はA会社の不動産に抵当権を設定することができます。
え？ちょっと。わからない、、
となりますよね？
つまりこういうことです。
ある月にA会社がB会社から100万円分のイスの部品を仕入れたら、B会社はA会社の不動産に100万円分の抵当権を設定するのです。
しかし、B会社から仕入れるイスの部品は毎月数量が異なることもありますよね。
次の月が200万円になるかもしれませんし、300万円になるかもしれません。
つまり、ツケの値段も変わってきます。
その都度、不動産に抵当権を設定していくのってB会社からしたら面倒ですよね。
そこで根抵当権というものが出てきます。
根抵当権はどういうものかというとあらかじめ、金額を決めて1つの抵当権を設定してしまうというものが根抵当権です。
例えば、5000万円分の抵当権を1つ設定しておけば、5000万円に達するまで放っておいて良くなります。
チョー楽な方法ですね。
この設定した金額を極度額と言います。
そして100万円、200万円と毎月変動する額を確定することを
元本の確定といいます。
（また、ここまで「ツケ」という言葉を使ってきましたが、このツケをお堅い言葉で言うと被担保債権と言います。）
そして、次の項目からは宅建を勉強している方は覚えておいて損はないので覚えておきましょう！
極度額の変更
まず、最初に極度額は変更できるかですが、元本の確定後でもできます。
また、もしも後順位の抵当権者などの利害関係者がいた場合、この極度額の変更のための承諾は必要となります。
元本確定日の変更
例えば、今月が100万円と
元本確定の期日が決まった後にその期日の変更はできるのか？
答えは元本確定後にはできません。
（ただし、前であれば変更できます。）
そして、期日の変更をする場合、利害関係者の承諾は不要です。
債務者の変更
B会社のような債務者をC会社に変更したりできるのでしょうか？
答えは元本確定後には変更できません。
（ただし、前であれば変更できます。）
そして、利害関係者の承諾は不要です。
被担保債権（ツケ）の範囲変更
これも債務者の変更や元本確定期日の変更と同じく
元本確定後には変更できません。
（ただし、前であれば変更できます。）
そして、利害関係者の承諾は不要となります。
利息について
抵当権について勉強していると抵当権者は利息は最後の2年分のみ優先的に弁済を受けられます。
しかし、根抵当権に関しては利息というものがなく、極度額が限度額となります。
宅建試験では根抵当権は出たり出なかたったりするので、それほど重要視する必要は個人的にないです。