報酬額ってなんだたっけ?表や図を使ってご紹介!【宅建士】

不動産の売買・交換をするにあたり、不動産業者が受け取る報酬額の限度は決まっています。それを表した表を用いて具体的な売買・交換の例をご紹介していきます!
(尚、この記事は消費税抜きで解説しています。)

報酬額の限度の表

不動産業者が売買・交換の媒介や代理をした場合、報酬を得ることができます。

しかし、その報酬額は不動産業者(以降、業者と呼ぶ)が勝手に決めることはできません。

報酬の限度額は国土交通省で決められております。

次の表が報酬の限度額となります。

上記の報酬額は業者が依頼者の一方(売主または買主)から受け取ることができる報酬の限度額です。

報酬額、一方

また、売主と買主の両方から依頼された場合、両方から受け取ることができます。

報酬額、両方

そして、報酬額の計算方法は売買・交換の媒介、代理で違ってきます。

それぞれ見ていきましょう。

売買の媒介の報酬額

一方から報酬をもらう場合

売主Aと買主Bと業者Cがいたとします。

売主Aが業者Cに媒介を依頼しました。

売買価格は1,000万円でした。

報酬額、売買、媒介、一方

この場合、Aの一方から媒介を依頼されているので、一方のみから報酬を受け取ることができます。

計算式で表すと

1,000万円×3%+6万円  =  36万円

となります。

これが業者CがAから受け取るこのできる報酬の限度額です。




両方から報酬をもらう場合

売主Aと買主Bと業者Cがいたとします。

売主A、買主B共に業者Cに媒介を依頼しました。

売買価格は1,000万円でした。

報酬額、売買、媒介、両方

この場合、双方から媒介を依頼されているので、双方から報酬を受け取ることができます。

計算式で表すと

(1,000万円×3%+6万円)×2  =  72万円

となります。

内訳はAから36万円、Bから36万円となり、合計72万円となっています。

これが業者が受け取るこのできる報酬の限度額です。

売買の代理の報酬額

売主Aと買主Bと業者Cがいたとします。

売主Aは業者Cに代理を依頼しました。

売買価格は1,000万円でした。

報酬額、売買、代理

代理の場合、表の限度額の2倍の額が限度額となります。(代理になると契約の手続きまで行い手間が媒介よりも多い為、2倍となっています)

計算式で表すと

(1,000万円×3%+6万円)×2  =  72万円

となります。

これが業者Cが受け取る報酬の限度額です。

ここで注意しなければならないのが、代理の場合は売主と買主の双方から報酬を受け取ることはできません。

代理人は原則双方からの代理(双方代理)を受けてはなりません。無効となってしまいます。

よって、この例の場合は買主Bから報酬を受け取ることができません。

例外としてもしも買主Bからの承諾があればBからも報酬を受け取ることができます。

しかし、AからもBからも報酬を受け取ることはできても、表の限度額の2倍までを限度としてしか受け取れません。

また、上記で出てきた「双方代理」について詳しくしたり方は下記の記事をご覧下さい。

【 【宅建士】「代理」はそんなに難しくない? 】




交換の媒介・代理の報酬額

ここまで売買について解説してきました。次に交換についてですが、売買と何が違うかというと、

考え方は同じです。

ただ違う点として挙げるのであれば、交換の対象となる2つの物件の価格差がついた場合どのように扱うかです。

価格差があった場合は、

価格が高い方

を基準として報酬の限度額を計算していきます。

媒介の場合と代理の場合を例に挙げで解説していきます。

媒介の場合

1,000万円の建物を持ったAと800万円の建物を持ったBと業者Cがいたとします。

A、B共に業者Cに媒介を依頼しました。

報酬額、交換、媒介

この場合、Aの1,000万円を対象として限度額を計算していきます。

後は売買の媒介と同じ考え方です。

計算式で表すと

(1,000万円×3%+6万円)×2  =  72万円

となります。

これが業者Cが受け取る報酬の限度額です。

代理の場合

1,000万円の建物を持ったAと800万円の宅建物を持ったBと業者Cがいたとします。

Bが業者Cに媒介を依頼しました。

報酬額、交換、代理

この場合、Bから依頼を受けましたが、報酬額を決めるための対象となる物件は1000万円の建物となります。←800万円の建物が対象でないので注意!

あとは売買の代理と同じ考え方です。

計算式で表すと

(1,000万円×3%+6万円)×2  =  72万円

となります。

これが業者Cが受け取る報酬の限度額です。



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